2008年05月29日

She is coming back!

自分が初めて買ったJAZZのCD、それはマリーンの「レフト・アローン」というアルバムでした(残念ながらすでに廃盤)。バブル絶頂期の1988年のこの年、私はCDショップでアルバイトをしていて、そこで出会ったのがマリーンのCDだったのです。

80年代はフュージョンが流行した年代で、マリーンもフュージョン系のPOPSシンガーとして活躍していました。したがって、当時のマリーンは必ずしも正統派JAZZシンガーという位置付けではなかったのですが、それまでの経歴の中で、2枚だけ純粋なJAZZアルバムを発表しています。その中の1枚は、何とシェリーマン・トリオがバックを務めていて、かなり本格的な仕上がりになっていました。そして、その2枚のJAZZアルバムから数曲がピックアップされ、出来上がったベスト・アルバムが「レフト・アローン」でした。

90年代に入ると、マリーンは一線からは身を引いて、小規模なライブハウスなどで歌う他は活動らしい活動をしなくなってしまい、メジャーレーベルからのCDのリリースも途切れてしまっていたのです。

開業して、店でJAZZをかけるようになり、マリーンの「レフト・アローン」を再びCDラックから引っ張り出してきて良く聴くようになりました。圧倒的な声量と、ハスキーなままハイトーンまで伸びる声は、日本人歌手では到底真似できないであろう歌唱スタイルで、バラッドからスウィングまで、とても存在感のあるシンガーだと思います。「もうマリーンの新譜を聴くことは無いんだなあ・・・」なんて考えながらCDを聴いていたのです。

ところが、彼女は再び表舞台に帰ってきたのです。何と16年振りのメジャー・レーベルからのCDリリース!しかも、本格的なビッグバンドを従えての本格的なJAZZアルバム!いてもたってもいられなくなって、発売前からインターネットで予約してしまったのが、今日紹介させていただく「Jazz'n Out」です。

marlene0805.jpg

マリーンのバックをサポートするのは、元T-SQUAREのサックス奏者、本田雅人率いるビッグバンド「B.B.Station」。マリーンの復活だけでも嬉しいのに、今をときめく本田雅人さんとの競演となれば、これはもう言うことなしです。

スウィングの定番中の定番、「Sing Sing Sing」で始まり、マリーンのかつての大ヒット曲「It's Magic」のJAZZアレンジバージョンへと流れていくこのスピード感。16年振りの再会はこれほどまでに高揚するものかと思わせるゾクゾク感。たまらないですネ。ビッグバンド編成ということで、大音量で聴かないとツマラナイ。私は開店前の準備時間中に、心ゆくまでボリュームを上げて聴いています。

このアルバムの白眉は、間違いなく「I was born to love you」でしょう。CDのライナーノーツ中で「Queen」の曲として紹介されていて、一般的にもQueenの曲とされることが多い曲ですが、正式には、Aidsで他界したQueenのボーカリスト、フレディ・マーキュリーがソロとして発表してヒットした曲です。フレディの没後、残されたメンバーがフレディが残したボーカルトラックの上に各楽器をオーバー・ダビングして、アルバム「Made in Heaven」の中で発表したのがQueenバージョン。フレディに敬意を表して、きちんと「フレディ・マーキュリーの曲」として扱っていただきたいというのは、ちょっとばかり重箱の隅をつつくような事でありましょうか・・・

とにかく、この曲のJAZZアレンジは絶品です。SAXのソロとマリーンの声が絡み合う冒頭から、巧みにビートを変えスピード感を増して行くビッグバンドならではのゴージャスさ。そして相変わらずの天井知らずのマリーンのハスキーヴォイス。マリーンを知っている人はもちろん、マリーンを聴いたことが無い人にも絶対に聴いて欲しい、そんな珠玉の1枚です!


posted by jiro at 18:35| 本日のBGM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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