2008年11月29日

家庭の味

自分が生まれ育った家庭の味ってどんなだろう?よその家の夕ご飯ってどんなだろう?そんなことを考えてしまうことが良くあります。きっとどの家庭にも、その家庭ならではの引き継がれてきた味があって、そんないろんな家庭の味を見て回ったらさぞかし面白いだろうな、なんて思うのです。

私が育った家の味はというと、真っ先に思い浮かぶのは「とろろ飯」です。他界した父の大好物で、山イモのシーズンになると、日曜の朝ご飯はきまって「とろろ飯」でした。日曜日は、父が自ら山イモをおろして「とろろ」を作るのです。そのコダワリは尋常ではなく、毎年そのレシピは変化していき、最終的に行き着いた味は「もう、よそのとろろ飯は食べられない」と思うほどに完成されたものでした。実際、私が東京で勤めていた頃に入ったいくつかの「麦とろ飯の店」で食べたものは、到底「とろろ」には思えなく、強いて名づければそれは「イモ汁」です。そんなワケで、我が家秘伝のとろろの作り方は私に受け継がれて、私もいい山イモが手に入ると、せっせと「とろろ」を作っては食してきたのです。

しかし、私が胆石による「胆のう炎」を患ってから、状況は一変しました。山イモには胆石の原因となる「シュウサン」が大量に含まれていることを知ってしまったからです。もしかしたら、自分が胆石を抱えることになったのも、子供の頃から毎週のように食べてきた「とろろ」のせいではないか・・・などと確証もない疑念にとらわれてしまって、それからというもの、我が家では伝統のとろろを作ることがなくなってしまったのです。

その他の我が家の味って何だろう?と考えてみるに、私が大好きだったのは「砂肝のショウガ煮」です。晩酌することが常だった父の好物で、母がよくつくってくれました。酒の肴だったワケですが、子供だった私には、これが最高のご飯のオカズでした。そのコリコリした触感は食べ始めると止まらなくなるのです。

今でも、夕飯の支度を手伝う時は、砂肝のショウガ煮をつくる機会が多くなります。もっともきちんとレシピを教えてもらった「とろろ」とは違って、母から教わったワケでもなくて「こんな感じだろう」とまったくの自己流でつくっておりましたので、きちんと「我が家の味」を継いでいるかは微妙なところではあるのですが・・・。

sunagimo0811.jpg

つい先日、新聞と一緒に配られてきた冊子に、砂肝のショウガ煮のレシピが載っておりました。酒、みりん、砂糖、醤油、ショウガと、使用する調味料は少ないですので、私の自己流と異なる部分はありません。ただ、いつも目分量で量っていた各調味料の量が明確になったのは収穫でした。さっそく、今晩のオカズにつくってみました。私の好みが遺伝したのか、子供たちも美味しいといって食べてくれるので助かります。

別に特別なものでもないのに、ありふれたチェーン店ばかりでは、こういった家庭の味を探すのが難しい時代になってしまいました。皆さんの家庭の味はどんなものですか?それを愛し、次の時代へと伝えていますか?


posted by jiro at 21:48| food | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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