2008年11月17日

「野球狂の詩」

私と同世代の男性であれば、ドカベンの作者として知られる水島新司さん原作の「野球狂の詩」というコミックを知らない人はいないことでしょう。主人公は男性ではなくて、水原勇気という女性。ソフトボール部のエースだった彼女がその高い才能を「東京メッツ(コミック上での架空球団)」に見出され、プロ野球界初の女性選手として活躍するというストーリーです。

体力的に男性に劣る女性が、プロ野球界という舞台で活躍できるようにするために、作者の水島新司さんがヒロインに与えた武器がありました。それはソフトボール部出身の彼女のスタイルを生かした下手投げ(アンダースロー)という、野球界の中では極めて少数派の投げ方であることが1つ。そしてもう1つは、いささか劇画的ではありますが「魔球」を彼女に与えたことです。この魔球はバッターの手元までくるとユラユラと揺れながら落ちてくるという設定のもので、作中では「ドリームボール」と呼ばれていたと記憶しております。

そんなコミック本をワクワクしながら読みふけり、いつか女性のプロ野球選手が誕生する時が来るのかなあ、なんて考えておりました。皆さんもニュースですでにご存知かと思いますが、昨日、川崎北高2年の吉田えりさんが史上初の女子プロ選手として、関西独立リーグの球団と契約するという、驚きのニュースが飛び込んできたのです。

そして目に留まったのが、彼女の投球スタイル。体の横から腕を振り抜くサイドスローピッチャー。そして極めつけは、彼女のウイニングショットが「ナックルボール」であるということ。ナックルは、松坂選手の同僚である米大リーグレッドソックスのウェイクフィールド投手の持ち球として、日本でも有名になりました。指を畳んでからボールを握り、その指から押し出すように投げることで、ボールはまったく回転せずに飛んでいき、ちょうど打者の手元でユラユラと揺れながら落ちていくのです。相棒のキャッチャーでさえも捕ることができないことがあるため、「魔球」と例えられる球種です。

初の女性プロ野球選手となる吉田さんの投球スタイルが、水原勇気に酷似しているのは偶然でしょうか。私と同世代であろうお父さんの影響かもしれませんね。今回は関西の独立リーグへの入団ということですが、いずれ、セントラルリーグ、パシフィックリーグなどにも女性のプロ野球選手が誕生すれば、最近ちょっと下火のプロ野球人気も、確実に上向くのではないでしょうか。まだまだ「野球狂」はたくさんいるはずですから・・・。ともかく、いち野球ファンとして、吉田さんを応援してあげたいと思います。がんばれ!


posted by jiro at 22:15| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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