2008年09月11日

「コーヒーの日」を前にして

今日は新聞社の営業の方がお見えになりました。10月1日は「コーヒーの日」なのですが(皆さんご存知でしたか?)、これにあわせて9/30に珈琲特集を1面組むので、そこに広告を出しませんか?という内容です。開店以来、いつも9月になると営業の方がいらっしゃるのですが、毎年丁重にお断りしております。今日もサンプルの紙面をお持ちくださったのですが、そこに広告を出していらっしゃるのは、近年ユニマットと合併してさらに大きなコーヒー商社になりつつあるキャラバンさん、松本では老舗のお店で最近は食材全般の卸までされている斉藤コーヒーさん、そして南信の老舗で数年前から塩尻店もはじめられた三澤珈琲さん、ちょっと目にとまっただけでも我が焙煎小屋が対等に広告などを出させていただくような特集ではないことは明らかです・・・。

お店がオープンした年は、さすがに広告を出させていただきました。と言っても、有料で広告をお願いしたのは、地元の愛すべきローカル紙、市民タイムスさんだけです(この新聞の4コマ漫画「アルプス市民」大好きなんです!)。他は無料で広告掲載してくれる雑誌がいくつかと、広告ではなくて「記事」として新聞で扱っていただいたのが2件ほど。そしてローカルTV局からの取材が1つ。広告とは関係なく、「面白い店があるから取材してみよう」というメディアからの依頼は喜んでお受けしました。1年目しかメディアへの露出をしていない当店ではありますが、それなりに細々と今日まで営業を続けてこられております。

別にメディアへの露出が嫌いなわけではないのですが、珈琲の自家焙煎という、かなり趣味性が高い品物を扱っていて、しかも焙煎してから1週間以内の豆しか売らないという売り方をしている以上、お店で1日に販売できる豆の量はどうしても限られてしまいます。実際、「半額セール!」などと銘うって新聞広告を出して、お客さんがたくさんお見えになったとしても、そのお客様すべてにいきわたるだけの珈琲豆の量は用意することができないのです。もちろん、1日中焙煎機をまわして、人も雇って、面倒くさいハンドピックなんてやらなければ、それができないワケではありません。しかし、それは私が理想とするお店でも、人生でもありません。

この小さな焙煎小屋を偶然見つけてくれた人たちがいる。そしてずっと通ってくれる人たちがいる。その人たちが珈琲好きな別の人に教えてくれる。そしてまた新しいお客さんが来てくださる。新聞広告に比べれば、非効率的なこと極まりないこの人間同士の輪は、少しずつ、それが例え牛歩のごとくゆっくりであっても、でも確実に「本物の味」を探し出してくれるに違いないと私は信じているのです。だから、その人たちを裏切らない「本物の味」を作り出したくて、今日もこの「掘っ立て小屋」で豆を地道に焼いていくしかないのです。

POT0809.jpg

珈琲通の定番、野田琺瑯さん製造の「月兎印スリムポット」。お店では黄色系の「キャメル」しか飾ってなかったのですが、今日から「レッド」も並べてみました。琺瑯のこの色ツヤ、美しいなあ〜。




posted by jiro at 15:10| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。