2008年09月02日

才色兼備

「現在のJAZZシーンの中から、一人だけジャズ・クイーンを挙げよ」と問われれば、誰しもが真っ先にダイアナ・クラールの名前を挙げることに異論はないはずです。頭抜けた歌唱センスと卓越したピアノテクニックとともに、美貌をも兼ね備えた、まさにクイーンの名に恥じないアーティストだと思います。

数あるCDの中から、当店でのPlay率が一番多いのは、ダイアナがメジャー・デビューを果たすことになる前の作品、カナダの「Justin Time」レーベルからリリースしたデビュー作品、「Stepping Out」です。残念ながら日本版でのリリースはありませんでしたが、大手CDショップで輸入版を購入することが可能です。

本作はダイアナのピアノに、BassとDrumsをあわせたトリオ作品。Bassをジョン・クレイトン、ドラムをジェフ・ハミルトンという素晴らしいメンバーに支えられて出来上がったCDです。この後もジョン・クレイトンとジェフ・ハミルトンとの交友は続いていき、ダイアナのライブの最高傑作である「Live in Paris」へとつながっていきます。

メジャー移籍前にリリースされたこのデビュー作品がなぜお気に入りなのか、それはダイアナのピアノ奏者としての力量がいかんなく発揮されているからに他なりません。このCDで、とにかくダイアナは弾きまくっています!ボーカルレスのトラックもあったりして、ピアノ奏者としての才能を、いち早くから見出されていたことがわかります。オープニングの「This Can't Be Love」からのグルーブ感たっぷりの演奏の連続は、あっという間にダイアナの世界に引き込まれてしまいます。かと思うと、「Body And Soul」のような名曲を、力を抜いてさらりと歌いこなしてしまうそのセンスも、後に世界をあっと言わせることになるその片鱗を、いかんなく発揮しているように思います。

diana0809.jpg

ジャケットの写真はまだまだカナダの田舎のお姉さんといった感じのダイアナ。これからどんどん美貌に磨きをかけていって、「Live in Paris」では別人のようにきれいになっています。その後はエルビス・コステロと結婚して、幸せ太りしてしまうダイアナですので(失礼!)、ダイアナの流れるようなピアノテクニックと、その美しさの両方を堪能されたい方は、ぜひともDVDでリリースされている「Live in Paris」をご鑑賞いただきたい。ほんとうにいとも軽やかにピアノを弾くそのクールな美しさに、ノックアウトされることは間違いなしです。

「ボーカリスト、ダイアナ・クラール」を前面に出すようになったメジャーレーベル移籍後のCDももちろん良いですが、やはりこのデビュー作品を超えるGroove感はありません。弾いて弾いて弾きまくる、ピアニスト、ダイアナ・クラールが誕生した素晴らしきCD、それが「Stepping Out」なのです。


posted by jiro at 18:24| 本日のBGM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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