2008年03月27日

ハードバップ!

矢野沙織さんと言えば、JAZZファンならずとも知らない方はいない事でしょう。某有名化粧品メーカーのCMに自身が出演したり、ニュースステーションのタイトル曲の演奏など、大活躍中のSAX奏者、矢野沙織さんですが、本日のBGMは、そんな彼女の最新作、「Littele Tiny」です。

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彼女は16歳でデビューしました。若くしてデビューした女性アーティストには、その若さとルックスが優先して実力は?という方も多いかと思うのですが、彼女の演奏スタイルは、デビュー当時から多くのJAZZファンを魅了しました。

彼女の演奏スタイルは、ハード・バップ中心。敬愛するチャーリー・パーカー等が50年代に確立したとされるスタイルで、スピード感ある旋律性のあるソロ・アドリブなどが特徴です。16歳の女子高生がそんなハードバップを自由奔放に吹きまくったのですから、日本のJAZZ界に大きな新星が現れたと騒がれたのも当然でしょう。

本作品で矢野さんと競演しているオルガン奏者のロニー・スミスが、その実力に驚嘆し、友人のルー・ドナルドソンにすぐさま電話をかけたという、彼女の実力を表すエピソードが、本作品のライナーノーツ中に書かれています。

今回の最新作でも、彼女の敬愛するチャーリー・パーカーの曲が2作収められていますが、その他にもオリジナルが2曲、荒井由美さんのカバーやPopsで取あげらることも多い「Close To You」などが収められており、バラエティに富んだ内容になっています。

低音部まで受け持つハモンド・オルガンを擁しているため、本作はベースレスでの作品になっていますが、その優しいハモンドの和音の中に炸裂する矢野さんのプレイがなんとも心地よい。前作「Groovin' High」でのビッグバンド風アプローチも面白かったですが、今作のようなシンプルな構成が、やはり彼女の演奏を引き立てるような気がします。

今回はボーナス・トラックとして、「A列車で行こう」が収められていますが、ボーカルは何と、あの美空ひばりさんです。ひばりさんが17歳の時(!)に録音したボーカルトラックに、その他の演奏をオーバーダビングしたものです。この手の「企画モノ」は、正直、あまりいらないと思うのですが、CDを聴いてみると、そのハマリ具合に思わず乗ってしまいました。今さら言うまでもないことですが、ひばりさん、これが17歳の時の録音だなんて、スゴすぎます・・・。

天才少女と謳われた2人が、本当に同世代に生まれていたら、こんな風になっていたんだろうなあと、今となっては実現しない夢のコラボレーションに、思いを馳せてしまうのでした。


posted by jiro at 15:21| 本日のBGM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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